紅花(べにばな)の染め方
紅花には黄色と赤2種類の色素があり、それぞれを使った2つの染めがあります。
今回は赤の色素を使って染めます。
用意するもの
■生地
ハンカチ
■染料・薬品
紅花
炭酸カリウム
クエン酸
60%酢酸
■用具
火にかけられる容器( ステンレスまたはホーロー)
洗面器、バケツなど( プラスチック製のもの/洗い用)
はかり
計量スプーン
計量カップ
菜箸
■その他
中性洗剤
STEP1 生地の下準備
染める生地に表面加工や油分、汚れがあると、よく染まりません。染める前に必ず生地をきれいにしましょう。
1 | 1ℓの熱湯(80℃以上)を用意し、その中に軽く泡立つ程度に中性洗剤(食器洗い用)を入れます。
2 | ボールに浸した布を5〜10分間、時々菜箸で動かしながら洗います。
3 | 布を取り出して、よく水洗いした後、軽く脱水して濡れたままにしておきます。これで生地の準備が整いました。
STEP2 植物染料液を作る
2.1 はじめに黄色い色素を抽出します
1 | 付属の不織布(ネット)に紅花を3g入れ、口を輪ゴムで縛ります。 ※染料の量: 染めるものの重さの約20%
2 | 紅花3gに対して水を100ml用意します。その中に紅花を入れ1〜2時間浸して黄色い色素を出します。
3 | 紅花を取り出し、黄色くなった水を別の容器に移します。 ※黄色い色素が出なくなるまでAとBを繰り返します。
2.2 つぎに赤い色素を抽出します
1 | 紅花3gに対して水を30ml用意します。用意した水30mlに対して炭酸カリウムを0.15g溶かします。
2 | その中に、黄色い色素を出した紅花を入れ2〜3時間浸します。
3 | 紅花を取り出し、出来上がった植物染料液を別の容器にとっておきます。
4 | 紅花3gに対して水を30ml用意します。水30mlに炭酸カリウムを0.1g溶かします。
5 | その中に、紅花を入れ2〜3時間浸してから、紅花を取り出します。
6 | 出来上がった赤色の植物染料液を全て混ぜます。 ※黄色い液は混ぜないでください。
7 | 紅花3gに対してクエン酸を0.4g用意します。
8 | 100mlの熱湯を用意しクエン酸を加えて溶かします。
9 | 植物染料液をかき混ぜながらクエン酸を溶かした熱湯を3/4入れ、1/4は残しておきます。植物染料液の完成です。残したクエン酸液は染色中に使用します。
STEP3 染める
1 | 染める物をよく濡らしておきます。赤色の植物染料液に水を加えて600mlにします。染める物を入れかき混ぜながら50℃まで温め、30〜40分染色します。
2 | 染めた物を取り出します。残しておいたクエン酸の液を植物染料液に加えてよくかき混ぜてから、染める物を再度20〜 30分染色します。
3 | 軽く水洗いします。
4 | 水1ℓに60%酢酸を10ml入れてかき混ぜます。
5 | その中に染めた物を浸し10〜20分放置します。
6 | 取り出して水洗いし、陰干しで乾燥させ完成です。
One Point Advice
紅花で染めたものはアルカリ性の液に浸すと色素が流失します。
洗濯には中性洗剤を使用してください。