手縫いの進め方
針と糸を用意し、手縫いで革を縫い合わせてみましょう。
手縫いは仕上がったモノの表から見えることが多いため、キレイに縫い上げることで、見栄えがグンとアップします。
[つかうもの]
手縫い針〈短〉
Wロー引き糸#5
エスコード(麻糸)
1 | 最初の縫い穴に針を通し、糸の長さを左右で揃えます。ここでは右から左に向かって縫います。
2 | 2番めの縫い穴に、表から針を通します。
3 | 表から通した針を引き抜き、糸のたるみをなくすまで引きます。
4 | 同じ縫い穴に、裏側からもう一方の針を通します。
5 | 両手で糸を引いて縫い目を締めます。1〜5の手順を繰り返します。
6 | 糸のヨリに針を刺さないように、注意して縫い進めましょう。
縫い終わりの処理
最後の縫い穴まで縫ったら、返し縫いをして糸を留めます。
麻糸の留め方を紹介します。
1 | 最後の縫い穴まで縫い進めたら、2〜3目を返し縫い(戻って再度縫うこと)します。作品の目立たない側に糸を出し、縫い穴の根本で糸を切ります。
2 | 糸の切り目に皮革用ボンドエースを少量塗ってとめます。縫い穴に糸の切り端を押し込むようにするとよいでしょう。皮革用ボンドエースは、乾くと透明になります。目打ちの他、手縫い針やクジリなどもつかえます。
Wロー引き糸#5(ポリエステル糸)の留め方を紹介します。ここではライターで炙ってとめる方法を紹介しますが、ライターの扱いに慣れていない方あるいはお子様は、麻糸と同様に皮革用ボンドエースでとめてください。
1 | Wロー引き糸(ポリエステル糸)の場合、縫い穴の根本から2〜3mm残して糸を切ります。
2 | 残った糸の端をライターの火で炙って、溶かします。革を焦がさないように火を近づけます。火傷に十分注意してください。
3 | 溶かした糸の端が固まる前に、すばやくライターの底などを押し当てて糸を潰し、溶かした糸を縫い目にくっつけます。
4 | こちらが火で炙って溶かす前の糸の端です。
5 | ライターの火で炙って糸を溶かし、縫い目に押し当てて潰した状態です。糸が溶けて玉になり、縫い目にくっついてとまります。