コバ・床面を磨く
コバ(革の切り口)や床面(毛羽立ちのある面)を滑らかに仕上げる工具を紹介します。
コバは革の端の断面、床面は革の毛羽立った面を指して言います。
コバを整えることを「コバ磨き」といい、トコノールを塗ってから磨きます。手をかけるほどツヤが出るコバ磨きは、レザークラフトならでは。
[つかうもの]
プレススリッカー
へりみがき(木製丸)
ガラス板
左からへりみがき(木製丸)/プレススリッカー/ガラス板
プレススリッカー
コバ磨きの定番品です。トコノールをコバに薄く塗り、半乾きのときにプレススリッカーで磨きます。革は切り出したままの状態でも自然な雰囲気がありますが、毛羽立ちをおさえて滑らかに整えることで、作品の見栄えはもちろん、耐久性や質感がグッと高まります。
コバ磨き
革の厚みに合わせ、滑らかな曲面の溝をあてて擦ります。次第に繊維の毛羽立ちがおさまり、艶のあるコバになります。
〈使いドコロ〉
1mm以上4mm以下の厚みのヌメ革
切ったままのコバは角が立っていますが、プレススリッカーで磨くと丸みのある形に仕上ります。
[ワンポイント]磨いたコバを180番から400番程度の紙ヤスリで平らにならし、再度トコノールを塗って磨くと、さらになめらかに仕上ります。
床面磨き
革の床面にトコノールを塗り、薄く塗り広げる時につかいます。
接着部分の圧着
革を貼り合わせた部分をおさえて圧着します。
パッキング
革の表面をおさえて平坦に仕上げます。ただし力を入れて擦ると表面の色が濃くなることがあります。
また、カードケースなどで、内部を広げたり伸ばしたりして革をクセ付けします。革を軽く湿らせておくと、いっそうよく伸ばすことができます。革を湿らせてパッキングをした場合は、革が乾いてから使い始めましょう。
へりみがき(木製丸)
コバ磨き
側面の溝をあてて擦ります。次第に繊維の毛羽立ちがおさまり、艶のあるコバになります。
床面磨き
革の床面にトコノールを塗り、薄く塗り広げる時につかいます。
ガラス板
床面磨き
トコノールを塗った後のトコ面磨きにオススメです。一度に広い範囲を均一な力で磨くことができます。
[ワンポイント]革を薄く削ぐときに
革の端など、接着したときに厚くしたくない部分の床面を薄く削いで、厚みをおさえる『漉き』をする場合につかいます。革の下にガラス板を敷くと、革包丁や革たちの刃先が引っかからず安全に行えます。