SEIWA | Enjoy! Leather Craft | レザークラフトの技法をムービーも交えて詳しく説明 | 革の基礎知識



革の基礎知識

革選びはレザークラフトの大きな楽しみです。革は自然素材であり、1枚ごとに異なる風合いがあります。ここで革の基本についてご説明いたします。

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SEIWA「サドルレザー(牛革)」/レザクラの定番です

『皮』と『革』

「皮(skin)」と書く場合、動物の皮膚のことを指し、「革(leather)」と書く場合は、レザークラフト、革工芸、製靴等で使われる素材を指します。
「皮」はそのままではバッグや靴に使うことはできません。汚れや肉が残っていたり、繊維に締まりがなかったり、なによりそのままでは腐ってしまいます。
「革」はそうした原料としての「皮(原皮)」を腐らないように加工し、色付けをしたり、油脂を足したり、揉んだりして風合いを高め、製品の素材にしたものです。この加工工程を「鞣し(なめし)」といいます。

鞣し…皮の腐敗を防ぎ、やわらかくし、長期的に使用できるように加工すること。


鞣し(なめし)の種類

大別して「タンニン鞣し」「クロム鞣し」に分けられます。

タンニンなめしは、植物を中心とした「渋(タンニン)」を使います。古来からある伝統技術で、大量生産には向きませんが、使うほどにツヤや風合いを増して雰囲気が良くなっていくと思える革はタンニンなめしの革であることがほとんどです。仕上りの風合いは一般的に硬く・重くなります。

クロムなめしは薬品を使った大量生産に向いた技法で、一般的に柔らかく・軽く仕上げることができます。現在主流の方法で、衣類やソファ、座椅子、バッグ等あらゆる革を使った製品に使われます。

もちろん、両者の良い点を組み合わせた鞣しでつくられた革もあります。また革を揉んで柔らかく仕上げたり、色つけの工程で染料で自然な雰囲気にする/顔料で均一にキレイに仕上げる等など様々な仕上げの技術があります。


革の価格

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革は10×10cm=1ds(1デシ)という単位で表記します。革の価格は1デシ単価×デシ数です。

※革は1枚ずつサイズ、形が異なるため半裁革の場合は特に1枚ずつ価格が異なります。価格は1ds単価x平均dsを参考にしてください。

※カットレザーは革の価格に加え、裁断して整える価格が加わります。つくるものが決まっていて必要な分だけ欲しい場合は、カット革は保管の手間なしに、無駄なく使えてとても便利ですが、いくつか作品をつくる場合は1枚革のほうが1dsあたりの価格はおトクです。




革の種類

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レザークラフトでは牛革を使用して小物、バッグ、ベルト等を制作する場合が多く、質感風合いともに様々に取り揃えています。



革の部分名称と大きさ

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牛革を例にすると、レザークラフトで1枚革といった場合その多くが背中で半分に分けた「半裁(はんさい)」を指します。一方、イタリア革等では、丸革を肩とお尻で半分に分ける場合もあります(ダブルショルダー、ダブルバット)。背中やお尻に近い部分は繊維が緻密で伸びにくく、ベルトや持ち手など耐久性を要するパーツによく使われます。またお腹に近い部分は、もともとのシワが独特の縞模様になっていたりと革の表情を楽しめるため小物などにオススメです。

丸革…1頭分の革(取扱なし)。
半裁…頭からお尻まで背中で左右半分に切り分けた革。
ダブルショルダー…1頭分の革の頭から両肩部分を中心にお腹で半分に切り分けた革。
ダブルバット…1頭分の革のお尻から背中を中心にお腹で半分に切り分けた革(取扱なし)。

また、革の表面を銀面(ぎんめん)、繊維が立っている面を床面(とこめん)、切り口をコバと呼びます。

銀面…革の表皮(外側)に当たる部分で、毛穴の跡などが残っている場合もあります。革の表情を決めます。
床面…革の内側、肉に接していた部分で、通常は繊維質による毛羽立ちが見られます。トコノールで繊維をおさえて仕上げるのは、この床面部分です。
コバ…革は切りっぱなしでも使えますが、特にタンニンなめし革のコバは、トコノールで磨くと毛羽立ちがおさえられ、美しいツヤが出ます。


牛半裁革

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上の写真は牛半裁です。向かって左が頭、右が尻側です
半裁革は約240ds以上と、畳一畳分ほどのサイズになります。そのままでは大きく場所を取るので、通常は丸めて風通しのよい場所に保管します。


カットレザーについて

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カットレザー サドルレザー 写真左:15×30cm、右:20×40cm
SEIWAでは半裁やダブルショルダーほど大きなサイズは必要ないという方に向け、使いやすくカットしたサイズの革もラインアップしています。

15×30cm、20×40cmの2種類の規格があり、それぞれ小物等の制作に最適です。価格もお手頃なので、初めての方におすすめです。カットレザーは専用の機械で1枚ずつ裁断しており、傷やシワがなるべく少ない部位を使用しています。



革の厚みについて

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革漉き機。回転する丸い刃に革を当てて削り取ります
一般的に小物の制作には1.3〜1.6mmがおすすめです。革の硬さ(ハリ、コシ)によって異なりますが、カットレザーは1.6mmの厚さに調整しています。この革の厚みを調整することを「革すき(かわすき)」といいます。

革すき(かわすき)…革をうすく削り取り、厚みを調整すること。床面を削り取る場合が多い。
ベタすき…革全体をほぼ同じ厚みに調整すること。2.0mm→1.3mm厚など
ヘリすき…革の端を一定幅で同じ厚みに調整すること。完成時にむやみに厚ぼったくなることを防ぎ、スッキリ使いやすく仕上がる。斜めすき、段すき、中すき等、削った後の革の形状によって呼び方が異なる。

※別途お時間を頂きますが、お客様のご指定の厚みでの革すき(ベタすき)も承っておりますのでご相談ください。料金別途、革の種類によりご指定の厚みでお受け出来ない場合もございます。またヘリすきはSEIWA高田馬場店店頭でも承っております(要事前連絡・現物拝見の上、お承りの可否をお返事いたします)。


革の魅力

革の大きな魅力のひとつに触感が良好という点が挙げられます。触っても冷たい感じが少なく、身につけると温かい。そして使っていくうちに、持ち主の使い方に馴染んで変形していき、使いやすくなっていきます。また賛否ありますが、革は経年変化の大きい素材です。手の脂や日光などで色が沈んだり、ツヤを増していく革もあります。
その意味で、革は完成した時を出発点として、使うほどに良くなる稀有な素材であるといえます。

お問合せ先

SEIWA外商部 Tel. 03-3364-2112
 
ご注意:
※革はすべて自然素材のため、サイズ、質感、ツヤ感等一定ではございません。また、まれにキズやシワのあることがありますが、自然素材の性質によるもので不良品ではありません。
※革が濡れた状態で、衣服などと強い摩擦が生じると色落ち、色移りのおそれがありますので十分にご注意ください。詳細は上記までお問合せください。