SEIWA | Fabric Dyeing school | 染色教室・本科コース | 創作のり染科

SEIWAとのつながり

■SEIWAとのつながり

 SEIWAとつながりができたのは、私自身が材料を買いにお客さんとして来ていたことがはじまりです。スタッフと仲よくなるうちに教室の講師依頼を受けて先生になり、今に至るというものです。最初は横浜にあったSEIWAの教室がスタートでした。私自身は作家としてやっていこうとおもっていましたが、講師をお受けしてからは教えることが主になりました。SEIWAを通して大学の非常勤講師依頼をお受けしたこともありましたね。

 絵を描くことはいつの時代にもありましたが、それを染色という技術、特にのりを使って布地に表現するということは、当時も今も特別な魅力があるとおもっています。のり染めは自分のおもうままに描いていけるというところが魅力かとおもいますね。

 一方で、今は時代がスピーディに移り変わりますから、この教室でもスピーディさが求められているかなと考えています。教室におけるスピーディさを考えたときに、ある程度私が描いて見せるという面も必要かなとおもっているんです。だから着物や帯をやる機会が減り、インテリア関係の制作が増えています。


■教室のはじまり

 のりを使った染めの技法は室町時代からあります。紅型も本土から沖縄に伝わって、今また本土に伝承しているわけですから、受け継がれているというのは感じますね。

 昔あるデパートで紅型展をやっていて、沖縄から来た人が実演をやっていたのですが、その人は「東京の人がやっているのは紅型ではない」というんです。「では紅型ってなんですか?」と尋ねたら「紅型は沖縄で生まれ育った人がやるものです」というんです。そこで「なるほど」とおもいました。

 そしてSEIWAから紅型の教室講師の依頼を受けたとき、「紅型調」のものをやってくれと言われたんです。私は沖縄出身ではないし、デパートで見聞きした件もあったことから最初はお断りしたんです。そして、「紅型ではない染めの技法をやります」として講師をお受けしました。

 それ以来ずっと講師をやってきました。SEIWAはいろいろな材料が手に入りますし、便利ですし、この魅力ある染めが楽しめる環境です。


■メッセージ

 絵を描くといっても、はじめから苦手意識を持たないでほしいとおもいます。お越しいただいて、試してもらって好きになっていただければとおもいます。私自身、染色が好きという気持ちで今日まできましたから、好きという気持ちを持っていただくことが一番だとおもいます。

 また、創作ですから可能性は無限です。楽しみながら考えを突き詰めていく体験を通し、その人自身の世界観が広がるのではないかとおもいます。試すまではなかなか実感しにくいことですが、ぜひはじめていただき、新しい自分を発見していただきたいとおもいます。自分にしかできない、他の人にはできないというものが見つけられたら最高ですね。

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2012年夏期講習作品