SEIWA | Fabric Dyeing school | 染色教室・本科コース | そめ・いろアートスタジオ科

染めの為のデザイン科

■デザイン科について

 デザインの方も染色と同様、生徒さんの「感性を引き出す」ことが私の仕事です。そしてスケッチやモノの見方をお教えし、デザイン化していく過程をとおして、生徒さん自身の「感性をみがいていただく」ことが使命です。

 デザインができるようになるのは最終的な目標です。その前に自分が持っている個性や感性をまったくご自覚されていない方が非常に多いんですね。色感覚がわからない、色音痴だと生徒さんご自身がおっしゃいます。

 色は感覚的なものですから、個人ごとに見え方が異なるものですが、法則がわかれば誰でもきれいな色使いができるようになるんです。その法則さえ身につけてしまえばいいんです。そのお手伝いを私がしているということです。ある程度上手くなってしまえば、もう自分の個性で突っ走っていく感じです。

 デザイン科は生徒さん15人くらいいます。必要な物はスケッチブックだけですので、カンタンにはじめられますよ。生徒さんはいろいろな方がいて、日本刺繍、版画、染色をやっている人、革の染色をやっている人などさまざまです。

 カルチャーセンターなどでも、デザインそのものを教える講座は少ないですね。色や色彩感覚などは、きちんとした専門の学校に通って学ばないと身につけられない場合がほとんどです。

 デザイン科はきっちりとしたカリキュラムを組んでいます。花、果物、魚などを観察してスケッチするという流れで、モチーフをいかにデザイン化させるか、ということをお教えしています。

 デザイン化にも手法がいくつもあります。分割したり、デフォルメしたり、パターン化するなどです。それは何をつくるにおいても一番基本的なベースになる部分で、その土台の勉強をする教室です。

 色を通し、暑い寒い、怒っているのか泣いているのかといったことを表現します。講座は2年間かけて20回の講座を行います。まる2年学んでいただいたあとは卒業されるか、研究科に進んでいただくことになります。研究科でもカリキュラムを組んであり、より複雑高度なデザイン化をお教えしています。

 講座内容で私自身一番おもしろいと感じていることは、「五感のデザイン」というものです。「匂いを嗅いで、その匂いをデザインする」「何かを食べて、その味をデザインする」というもので、より感覚的な領域ですね。

 基本的にはスケッチブックに描いてデザインするという流れです。その日に課題が終了できなければ宿題としてこなしていただき、翌週に課題を教室壁面に一斉に張り出します。そして生徒さんみんなで批評会を行います。そのときは先輩後輩関係なく言いたい放題です。その方法がすごく勉強になると評価してくださる方と、周りが気になり緊張して胃が痛くなるとおっしゃる方に別れますね(笑)。


■メッセージ

 とにかくどちらも非常に楽しい講座です。まず体験していただきたいです。一度体験してみないと、分からないことばかりですよ。

 染色はまず現場でやってみることです。体験をとおし、楽しいという気持ちにつながります。白い布地がいろいろな柄や色に染まることは非常に楽しいことだということを体感していただきたいです。そして染色人口がもっと増えるといいですね。

NS014343Image1

NS014343Image2
2013年夏期講習作品/タペストリー「ファンタジア」

NS014343Image3
2012夏期講習作品